子どもの過蓋咬合(かがいこうごう/噛み合わせが深い)
過蓋咬合は、噛んだときに上の前歯が下の前歯に深くかぶさる、噛み合わせが深い状態です。子どもにみられることが多く、叢生や上顎前突など、ほかの不正咬合と合わせて認められることも少なくありません。
監修: 中村 彩華(院長) / 公開日: 2026-06-14
過蓋咬合について
過蓋咬合とはどのような状態か
過蓋咬合は、噛んだときに上の前歯が下の前歯に深くかぶさる、噛み合わせが深い状態です。子どもにみられることが多く、叢生や上顎前突など、ほかの不正咬合と合わせて認められることも少なくありません。
なぜ過蓋咬合が起こるのか
過蓋咬合には、あごの成長バランスや奥歯の噛み合わせが関わります。特に、下あごの成長が後方に控えている(下顎の劣成長・後退)状態を伴うことがあり、この場合は注意が必要だと当院は考えています。
下あごの成長と、見過ごしたくない関連
下あごが後方に位置していると、のどの奥の空気の通り道が狭くなりやすく、いびきや小児の睡眠呼吸障害(睡眠中に呼吸が浅くなる・止まる状態)との関連が、複数の研究で指摘されています。また、小児の睡眠呼吸障害は、睡眠の質の低下を通じて、日中の集中力や落ち着きのなさ(注意・行動の問題)と関連することがあるとする研究報告もあります。これらは「噛み合わせを治せばそうした症状が改善する」という意味ではありません。噛み合わせの背景にあるあごの成長や気道の状態を、見た目の問題だけで片づけず、軽視せずに確認することの大切さを示すものです。
治療についての考え方
子どもの深い噛み合わせそのものの治療については、コクラン・システマティックレビューにおいて、特定の矯正方法を推奨または否定するための十分な臨床試験のエビデンスはまだ得られていないと結論づけられています。これは、画一的な方法ではなく、一人ひとりの状態に応じた診断と判断が重要であることを示しています。
当院の考え方
当院では、過蓋咬合を噛み合わせの深さだけでなく、あごの成長の方向や呼吸の状態も含めて丁寧に確認し、お子さまの状態に合わせたアプローチを行います。必要に応じて、医科(耳鼻科・小児科など)との連携も視野に入れます。
※治療の必要性・経過には個人差があります。
- 装置装着中に違和感を感じることがあります
- 決められた装着時間を守れない場合、十分な効果が得られないことがあります
- 正しく装着し、トレーニングと組み合わせることで後戻りを起こしにくい矯正方法ですが、成長に伴う習癖の出現等で後戻りを起こすこともあります
- 装置には様々な種類がありますので、自己判断での使用はお控えください
※効果には個人差があります
- Millett DT, et al. Orthodontic treatment for deep bite and retroclined upper front teeth in children. Cochrane Database of Systematic Reviews. (PubMed 17054268)
- Specific dento-craniofacial characteristics in non-syndromic children can predispose to sleep-disordered breathing. (PubMed 34847264)
- Craniofacial features in children with obstructive sleep apnea: a systematic review and meta-analysis.
- Attention deficit hyperactivity disorder and sleep disordered breathing in pediatric populations: a meta-analysis. (PubMed 24581717)
※ 参考文献は一般的な医学的知見の説明として掲載しており、当院の治療効果を保証するものではありません。
過蓋咬合の症例(経過記録)
※掲載は患者さま(保護者)の同意を得た症例です。効果には個人差があります。
過蓋咬合についてよくあるご質問
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