マイオブレースは、診療室よりも家で使う時間のほうがずっと長い装置です。装着とアクティビティを毎日続けられない場合は、十分な効果が得られないことがあります。始める前や始めたばかりの時期に、1日の装着時間、夜に外れるときや嫌がるときの考え方、月1回の診察で見ること、続かないときの費用をご家族で確認しておくと、相談のときに聞きたいことがはっきりします。
家で続けるときに確認しておきたいこと
当院の基本は、日中1時間と就寝時の装着、1日数分のアクティビティ、月1回の診察です。
- 装着は日中1時間+就寝時が基本で、学校に着けていく必要はありません。製造元は、どの段階の装置でも「1日1〜2時間+就寝中」を目安としています。
- アクティビティは1日数分です。口育協会認定士の資格をもつ院長が、毎日のトレーニングの進め方を通院時に確認し、ご家庭で続けにくい点を一緒に見直します。
- 使い始めの時期は、就寝中に外れたり、歯が少し敏感になったりすることがあると製造元も説明しています。困っていることは診察で伝えてください。
- 費用は、約2年・診察24回の標準的な費用例で517,000円(税込)です。装置をなくしたり壊したりした場合は、マウスピース交換(38,500円・税込)がかかります。
マイオブレースがどんな装置か、当院の治療方針は志木の小児矯正・マイオブレースで、何歳ごろ相談するかは小児矯正は何歳から相談する?でご案内しています。床矯正や経過観察など、ほかの方法との違いも同じページの比較表にまとめています。ここでは、始めた後の家での続け方に絞って説明します。
1日の装着時間は、日中1時間と就寝時が基本です
当院では、日中1時間と就寝時の装着を基本としています。学校に着けていく必要はないため、日中の1時間は帰宅後など家にいる時間で確保することになります。
製造元の説明書では、小児用の初期段階の装置(K1)の使用は「1日1〜2時間+就寝中」とされています。当院の日中1時間は、この範囲の短いほうにあたります。
決められた装着時間を守れない場合は、十分な効果が得られないことがあります。着けた日と時間をカレンダーなどに記録しておくと、月1回の診察で装着の状況を伝えやすくなります。
夜に外れる、嫌がる、痛がるとき
製造元の説明書は、使い始めの時期には就寝中に装置が外れることがある、歯が少し敏感になることがある、と説明しています。痛みが強いときは使用時間を減らして歯科医師に伝えること、装置を噛まないことも注意事項に挙げています。
幼いお子さまについて、製造元は乳歯の時期向けの装置(J1)の説明で、5歳未満では完全な協力を得るのが現実的でない場合があるとしています。
当院では、口育協会認定士の資格をもつ院長が、毎日のトレーニングの進め方を通院時に確認し、ご家庭で続けにくい点を一緒に見直します。製造元は、使い始めは就寝中に外れることがあり、その場合は日中の使用時間を増やすこと、痛みが強いときは使用時間を減らし、少しずつもとの時間に戻すことを勧めています。
鼻づまりやいびきがあるとき
製造元は乳歯の時期向けの装置の例として、鼻で呼吸ができ、就寝中に装置が外れなくなったら次の段階へ進むとしています。鼻での呼吸と、就寝中に装置が外れないことが、あわせて目安になっています。いつも鼻がつまっている、いびきが続くといった様子があれば、診察のときにお伝えください。鼻の病気が疑われる場合は、耳鼻咽喉科での確認が必要になることがあります。
日本歯科医学会の資料では、子どものお口の機能の管理について、医科で治療すべき病気があればまずその治療を行い、そのうえで唇を閉じる練習や舌の力を高める練習を行う順序が示されています。歯科と耳鼻咽喉科などの医科のどちらで相談するかの目安は、子どものお口ぽかん・口呼吸で説明しています。
1日数分のアクティビティ
装置を着けるだけでなく、お口の使い方を練習するアクティビティを1日数分続けます。時間は短くても、毎日続けることが前提になります。製造元のアクティビティは、舌・唇・頬の筋肉を伸ばしたり鍛えたりする練習と呼吸の練習で、1日2回・各2分以上が目安とされています。練習のしかたを動画で確認できるアプリも用意されています。
唇・舌・飲み込みをどのように評価するかは、子どもの呼吸・舌・飲み込みなどお口の機能で説明しています。保険診療で行うお口の機能の管理と、マイオブレース(自由診療)は、同じ期間に並行せず、どちらかを選んでいただきます。
月1回の診察で確認すること
月1回の定期チェックでは、装着状況、お口のくせの改善、あごの成長を確認し、装置やトレーニングを調整します。この月1回の診察は、オンラインでも受けられます。装置のすり減りや割れ、歯の生え替わりなど、お口の中を直接見る必要があるときは来院していただきます。製造元も、歯科医師による定期的な確認が治療に欠かせないとしています。
マウスピースは、成長や歯の生え替わり、治療の進み方に応じて交換することがあり、交換は1〜4個程度です。段階を進めるかどうかは、就寝中に装置が外れなくなったか、鼻で呼吸できているか、歯並びがどう変わったかを診察で確かめて決めます。
ご相談・カウンセリングは無料/LINEでもお口の写真を送って無料で相談できます
無理におすすめしません / 相談だけでも歓迎 / 費用は事前にご説明
装置をなくしたとき・続かないときの費用
標準的な費用例は、約2年・診察24回で517,000円(税込・自由診療)です。内訳と、交換やBWSで追加費用がかかる条件は小児矯正の費用・診察料・追加料金で説明しています。
装置をなくした・壊したとき
製造元は、装置の使用寿命を毎日使った場合で6か月とし、装着時間にかかわらず12か月で交換するよう記載しています。成長に合わせた交換とは別に、すり減りや破損、紛失でも交換が必要になります。交換の費用は、料金表のマウスピース交換(38,500円・税込)です。
続かずに中断する場合
装着が続かない場合は、まず装着時間や練習の進め方を見直します。方法を変えるか、一時中断するか、終了するか、支払い済みの費用をどう扱うかは、始める前の相談で確認してください。
治療期間の目安と、終わった後のこと
期間の目安は約2年で、個人差があります。BWSを併用する場合の使用期間は2〜4か月です。
当院は1期治療での完了を目標にしていますが、お子さまの状態によっては、その後にワイヤー矯正など別の治療が必要になることがあります。成長に伴ってくせが再び出て、後戻りすることもあります。すべてのお子さまで永久歯の抜歯を避けられるわけではありません。製造元は、最終段階の装置を、整った歯並びとお口の使い方を保つ「保定」にも使うとしています。終わったあとの経過観察の期間と費用は、相談のときにご確認ください。
装置の組み合わせや期間はお子さまごとに異なります。年齢・症状・費用を添えた治療例は小児矯正の症例一覧でご覧いただけます。症例と同じ装置や期間になるとは限りません。小児矯正は中村彩華院長が担当します。経歴と診療体制は小児矯正を担当する歯科医師をご覧ください。
治療内容・費用・期間・リスクについて
- 治療内容
- マイオブレース(取り外し式の装置)と、お口の使い方を練習するアクティビティ(口腔筋機能トレーニング)を組み合わせる小児矯正です。診断により、ワイヤー装置のBWSを併用します。
- 費用(税込)
- 初回相談・カウンセリング無料/初期費用385,000円/診察料 月5,500円/マウスピース交換 1個38,500円/BWS 165,000円/BWS調整料 月5,500円。標準的な費用例517,000円(約2年・診察24回)。マウスピース交換は成長や治療の進み方に応じて1〜4個程度(1個38,500円)、BWSは必要な場合のみ加わります(すべて税込・公的医療保険の適用外の自由診療)。
- 治療期間・回数の目安
- 治療期間の目安は約2年、診察は月1回(来院またはオンライン)。BWSは必要な場合のみ2〜4か月。期間には個人差があります。
- 主なリスク・副作用
- 装着時の違和感や一時的な話しにくさ、使い始めの歯の敏感さが生じることがあります。決められた装着時間やトレーニングを守れない場合、十分な効果が得られないことがあります。効果と期間には個人差があり、成長に伴うくせの再発などで後戻りすることや、永久歯列期に別の矯正治療が必要になることがあります。すべてのお子さまで永久歯の抜歯を避けられるわけではありません。装置は摩耗・破損・紛失により交換が必要になることがあり、その場合は追加費用がかかります(マウスピース交換 38,500円・税込)。
よくあるご質問
- Q. 朝起きたら装置が外れていました。着け直したほうがいいですか?
- A. 使い始めの時期は、就寝中に装置が外れることがあると製造元も説明しています。製造元は、その場合は日中の使用時間を増やすよう勧めています。外れる日が続くときは、月1回の診察でお伝えください。
- Q. 何日か着けられなかったときは、どうすればよいですか?
- A. 製造元は、痛みが強いときは使用時間を減らして歯科医師に伝えるよう説明しています。着けられなかった日があったことも、月1回の診察でお伝えください。装着状況は診察で確認する項目の一つです。数日あいたときは、短い時間から再開して、少しずつもとの装着時間に戻します。痛みが強いときや、装置の割れ・変色に気づいたときは、診察を待たずにご連絡ください。
- Q. 装置の手入れはどうしますか?
- A. 製造元は、使うたびに温水ですすいで乾かすこと、専用の洗浄剤を週2回使うことを勧めています。装置を噛まないことも注意事項に挙げられています。
- Q. 家で見ていて、変化があるかどうか分かりますか?
- A. 変化の確認は月1回の診察で行い、装着状況、お口のくせの改善、あごの成長を診ます。口が開いている時間や寝ているときの様子など、家で気づいたことを伝えていただくと確認の助けになります。変化が分からず不安なときも、診察でお尋ねください。
- Q. ほかの歯科医院で始めたマイオブレースの続きを相談できますか?
- A. 初回相談・カウンセリングは無料です。他院で始めたマイオブレースの続きを相談したい場合は、使っている装置とこれまでの治療の記録をお持ちいただくと、状況を確認しやすくなります。
- Q. 共働きやきょうだいの世話で、毎日見てあげられるか心配です。
- A. 日中の装着は1時間、アクティビティは1日数分が基本です。帰宅後や入浴後など、毎日同じ時間帯に着けると習慣にしやすくなります。続けにくい点は通院時に院長と一緒に見直します。月1回の診察はオンラインでも受けられ、来院の場合は平日20時まで、土日も診療しています。
参考文献・出典
- Myofunctional Research Co.マイオブレース K1 同梱説明書(英語、v2.1.0)(2026年10月9日確認)。装着時間、使い始めの症状、手入れ、使用寿命の説明の出典です。
- Myofunctional Research Co.マイオブレース J1 製品ページ(英語、公開年記載なし)(2026年10月9日確認)。5歳未満の協力と、次の段階へ進む目安の出典です。
- Myofunctional Research Co.マイオブレース J1 同梱説明書(英語、v1.2.0)(2026年10月9日確認)。就寝中に外れたとき・痛みが強いときの対応、割れや変色に気づいたときの相談、定期的な確認の必要性の出典です。
- Myofunctional Research Co.マイオブレース J3 製品ページ(英語、公開年記載なし)(2026年10月9日確認)。最終段階の装置を保定にも使うこと、痛みが強いときは時間を減らして少しずつ戻すことの出典です。
- Dental Tribune「Managing treatment with the Myobrace Activities app」(2015年)(2026年10月9日確認)。アクティビティの内容と1日2回・2分以上の目安、動画で確認できるアプリの出典です。
- 日本歯科医学会「口腔機能発達不全症に関する基本的な考え方」(2024年)(2026年10月9日確認)
日中1時間+就寝時の装着、1日数分のアクティビティ、口育協会認定士の資格をもつ院長による確認、月1回の診察、目安約2年は当院の診療方針です。料金は院の価格表(2026年2月〜)に準拠しています。
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この記事の監修

中村 彩華院長
お口から、お子さま・ご家族の健やかな成長を支えます。
担当分野: 小児矯正・マウスピース矯正・口腔機能・小児歯科
- 広島大学歯学部 卒
- インビザライン矯正認定医
- 日本小児歯科学会 正会員
- 日本口腔筋機能療法学会 正会員
- 口育協会認定士
- 日本睡眠歯科学会 正会員
- 一般社団法人 Smart Dental Vision 理事長
公開日: 2026-10-09/ 監修: 中村 彩華(院長)
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