今の入れ歯が痛む、外れやすい、噛みにくいといった不満が続くと、インプラントにしたほうがよいのか迷うと思います。入れ歯の調整や作り直しで改善する場合もあり、インプラント治療を選ぶ場合も方法は一つではありません。
インプラントを使うかどうかを決める前に
- インプラントを使う方法として志木駅前院で主に検討するのは3通りです。歯がない部分にインプラントを入れて取り外さない歯にする方法(以下「部分的なインプラント」)、入れ歯をインプラントで留めるインプラントオーバーデンチャー(以下「オーバーデンチャー」)、上あごか下あごのどちらか一方の歯並び全体(片顎)を4本のインプラントで支えるオールオン4です。
- 来院時に入れ歯の合い具合や壊れたところ、噛み合わせ、歯ぐき、残っている歯を診て、調整や裏打ち・作り直しで足りるか、インプラントを使うかを比べます。
- どの方法も手術が必要で、手術の前に骨の量と全身の状態を調べます。
- オーバーデンチャーは、志木駅前院で上あご・下あごとも行っています。インプラントの相談はCT撮影を含めて無料です。
入れ歯が合わなくなる理由と、来院時に診ること
歯を失ったあと、入れ歯を支えるあごの土手(顎堤)は年月とともにやせていくため、作ったときには合っていた入れ歯でも、動いたり歯ぐきに当たって痛んだりするようになります。噛み合わせのずれや入れ歯の傷みが原因のこともあり、内側の合いだけが悪ければ裏打ち(リライン・リベース)、形や噛み合わせが合っていなければ作り直しを考えます(志木の入れ歯の調整・作り直し)。
来院時は、噛み合わせ、歯ぐきや粘膜の状態、残っている歯、入れ歯の合い具合や壊れたところを診て、必要に応じてCTを撮ります。そのうえで、調整や裏打ちで足りるか、作り直すか、インプラントを使うかを比べます。取り外しのない固定式を希望される場合は、インプラントやオールオン4との比較もあわせてご説明します。歯がすべてない下あごでは、入れ歯を2本のインプラントで留める方法も、比べるときの候補の一つです。
取り外し・本数・費用の違い
| 方法 | 取り外し | インプラントの本数 | 毎日の手入れ | 当院の費用 |
|---|---|---|---|---|
| 部分的なインプラント(取り外さない歯) | しない | 補う歯の数と位置による | 歯と同じようにみがき、インプラントの周りも清掃 | 1本 495,000円〜(標準構成) |
| オーバーデンチャー(入れ歯をインプラントで留める) | する | 下あごは2本、上あごは4本 | 入れ歯を外して洗い、インプラントと留め具の周りもみがく | 総額 670,000円〜1,650,000円(本数と、今の入れ歯を使うかで変わる) |
| オールオン4 | しない | 片顎に4本(6本・8本で支える方法もある) | 取り外さずにみがき、インプラントの周りも清掃 | 片顎 3,300,000円〜 |
歯がない部分にインプラントを入れる
部分入れ歯を使っていて、歯がない場所が限られている場合に考える方法です。残っている歯や留め金をかけている歯の状態によって、インプラントを入れる位置と本数が変わります。何本かの歯をまとめてインプラントで支えるインプラントブリッジもあります。
入れ歯をインプラントで留める(オーバーデンチャー)
あごの骨に少ない本数のインプラントを入れ、入れ歯の内側に付けた留め具(アタッチメント)をインプラントにはめて留める方法です。入れ歯は今と同じように取り外して手入れします。
歯がすべてない下あごについては、2本のインプラントで留める入れ歯を最初に考える選択肢とする国際的な合意声明があります(2002年。2009年に英国で再確認)。下あごの研究をまとめたシステマティックレビューでは、通常の総入れ歯と比べて噛む能力、生活の質、満足度が高かったと報告されています。上あごを対象にした研究は少なく、日本補綴歯科学会の研修会資料でも上あごの根拠は弱いと整理されているため、下あごの結果をそのまま当てはめることはできません。上あごのオーバーデンチャーでは、インプラントが抜け落ちる報告が下あごより多いとされています。
志木駅前院では上あごでもオーバーデンチャーを行っており、インプラントは下あごは2本、上あごは4本です。一般に、今お使いの入れ歯の状態がよければ、留め具を後から付けられることがあります。合っていない場合は裏打ちや作り直しが必要です。裏打ちの費用は今の入れ歯に留め具を付ける場合の総額に含まれ、作り直すときは新しい入れ歯を含む総額になります。
オールオン4
歯がすべてない、またはほとんどの歯を失っている片顎に4本のインプラントを入れ、取り外さない歯を固定する方法です。総入れ歯との詳しい比較、手術当日の仮の歯、期間、主なリスクはオールオン4のページにあります。
長く入れ歯を使ってきた方の、手術の前の検査
インプラントを入れられるだけの骨の幅と高さがあるかは、CTで測って判断します。長く入れ歯を使ってきた下あごでは、骨がやせて、あごの中を通る神経までの距離が近くなっていることがあります。骨が足りない場合でも、骨造成(GBR・ソケットリフト・サイナスリフト)を加えて検討できることがあります。骨造成は志木駅前院で行っており、難易度が極めて高い場合に限り、提携の歯周病専門医に手術を依頼することがまれにあります。
糖尿病などの全身の病気、骨粗しょう症などで使う骨吸収抑制薬、血液をさらさらにする薬、喫煙は、インプラント治療で注意が必要とされています。持病やお薬がある方は、歯科だけで決めず、医科の主治医と相談して判断します。
手術中の不安が強い方に使う静脈内鎮静(点滴で鎮静薬を入れる方法)は志木駅前院では行っておらず、使う場合は東京のグループ院 RODIN DENTAL OFFICE で手術を受けていただきます。
費用の例
- 部分的なインプラント1本: 495,000円〜(標準構成: フィクスチャー(人工歯根)198,000円+チタンアバットメント121,000円+ジルコニアクラウン ベーシック176,000円)。デンタルローンなら月々15,014円(36回払いの目安・支払総額の目安 約540,504円)。
- オーバーデンチャー: 新しい入れ歯を含む場合は2本(下あご)770,000円・4本(上あご)1,650,000円、今の入れ歯に留め具を付ける場合(裏打ちが必要な場合の費用を含む)は2本(下あご)670,000円・4本(上あご)1,550,000円(いずれも総額)。留め具の交換は1回5,500円。
- オールオン4: 片顎3,300,000円〜(オールオン6・8は別料金。内訳はオールオン4の費用)。
部品ごとの料金と、別料金になる骨造成の費用はインプラントの費用と内訳、入れ歯を作り直す場合の自費の料金は入れ歯の費用にあります。月々の金額は、スルガ銀行のデンタルローン(金利5.8%)を36回払いで利用した場合の目安です。初回の金額は少し異なります。適用金利・回数・ご利用の可否は審査により決まります。
インプラント(インプラントブリッジを含む)とオールオン4の保証はフィクスチャー・上部構造ともに5年(4ヶ月に1度のメンテナンス継続・ナイトガード使用が条件)です。オーバーデンチャーの保証は次のとおりです。インプラントの部分は5年(4ヶ月に1度のメンテナンス継続が条件。ナイトガードの使用は条件にしません)。入れ歯の部分は保証の対象外です。インプラントを使わずに自費で作り直す入れ歯も、保証の対象外です。転倒など外からの強い力による破損や、定期メンテナンスを受けていない期間の不具合などは、保証期間内でも保証の対象外です。
ご相談・カウンセリングは無料/LINEでもお口の写真を送って無料で相談できます
無理におすすめしません / 相談だけでも歓迎 / 費用は事前にご説明
治療の期間と、使い始めてからの手入れ
人工歯根が骨と結合するまで数か月かかり、骨造成を併用するとさらに長くなることがあります。通院の回数は方法とお口の状態で変わるため、診断のときにご説明します(インプラントの治療の流れと期間)。装着後は、どの方法も4ヶ月に1度の定期メンテナンスで噛み合わせと清掃の状態を診ます。オールオン4とインプラントオーバーデンチャーの定期メンテナンスは1回11,000円(税込・自由診療)です。歯がない部分にインプラントを入れた方の定期メンテナンスのうち、残っている歯の歯石取り・歯周病の管理などは保険診療で、1回3,000〜4,000円程度(3割負担の目安)です。
オーバーデンチャーでは、使っているうちに留め具がゆるむ、留め具の部品が壊れる、入れ歯の裏打ちが必要になるといった調整や修理が比較的多いと報告されています。
相談のときに持っていくものと、担当する歯科医師
- 今お使いの入れ歯(つけたままでも、ケースに入れてでも構いません)
- お薬手帳
- ほかの歯科医院で撮ったCTのデータ(お持ちの場合。診断に使えることがあります)
初回の来院でCT撮影まで行うこともでき、来院の前にLINEで写真を送って相談することもできます。志木駅前院は、東武東上線 志木駅南口 徒歩2分の場所にあります。
当院のインプラント治療は、歯科医師の村井亮介(インディアナ大学歯学部 補綴科 修士課程修了〈M.S.D.〉、米国で3年間臨床に従事)が治療計画を監修しています。志木駅前院でインプラント手術と骨造成を担当するのは、村井亮介と院長の中村彩華です。
治療内容・費用・期間・リスクについて
- 治療内容
- インプラント治療(あごの骨に人工歯根を埋め込み、骨と結合させたうえで人工の歯を取り付ける外科治療)。歯がない部分を取り外さない歯にする方法、入れ歯をインプラントと留め具で留めるインプラントオーバーデンチャー、片顎(上あごか下あごのどちらか一方の歯並び全体)を4本以上のインプラントで支えるオールオン4があります。骨が足りない場合は骨造成を併用することがあります。
- 費用(税込)
- インプラント1本は495,000円〜(標準構成)。インプラント2本で3本分を補うインプラントブリッジは1,166,000円〜(標準構成)。インプラントオーバーデンチャーは、新しい入れ歯を含む場合は2本(下あご)770,000円・4本(上あご)1,650,000円、今の入れ歯に留め具を付ける場合(裏打ちが必要な場合の費用を含む)は2本(下あご)670,000円・4本(上あご)1,550,000円(いずれも総額)。留め具の交換は1回5,500円。オールオン4は片顎3,300,000円〜(オールオン6・8は別料金)。骨造成は別料金(GBR 77,000円〜など。範囲や量により変動)。静脈内鎮静(RODIN DENTAL OFFICEで実施)を使う場合は88,000円〜が加わります。インプラント相談(CT撮影込)無料。以上は税込・公的医療保険適用外の自由診療です。オールオン4とインプラントオーバーデンチャーの定期メンテナンスは1回11,000円(税込・自由診療)です。歯がない部分にインプラントを入れた方の定期メンテナンスのうち、残っている歯の歯石取り・歯周病の管理などは保険診療で、1回3,000〜4,000円程度(3割負担の目安)です。
- 治療期間・回数の目安
- 人工歯根と骨の結合を待つ期間として数か月(インプラントオーバーデンチャーも同じです)。骨造成を併用する場合はさらに期間がかかることがあります。通院は複数回で、回数と詳しい期間はお口の状態と方法によって異なるため、診断のときにご説明します。どの方法も、装着後に4ヶ月に1度の定期メンテナンスがあります。
- 主なリスク・副作用
- 腫れ・痛み・内出血・感染が起こることがあります。下あごでは神経の損傷によるしびれ、上あごでは上顎洞の炎症などが起こることがあります。人工歯根が骨と結合しないことがあり、上あごのインプラントオーバーデンチャーでは、インプラントが抜け落ちる報告が下あごより多いとされています。インプラントオーバーデンチャーでは、留め具のゆるみや部品の破損による調整・交換、入れ歯の裏打ちが必要になることがあります。手入れやメンテナンスが不十分だとインプラント周囲炎が起こることがあります。全身の状態や服用中の薬によっては、治療が適さない場合があります。静脈内鎮静では、呼吸が浅くなる、血圧や脈の変動、吐き気などが起こることがあり、影響が消えるまで車の運転はできません。経過には個人差があります。
よくあるご質問
- Q. 今の入れ歯を作った医院とは別の医院で相談してもよいですか?
- A. 構いません。元の医院に伝えるかどうかはご自身で決めていただけます。
- Q. 治療中に、歯がない状態で過ごす期間はありますか?
- A. 方法によって違います。オールオン4では、手術の当日に仮の歯を付ける方法が下あごの研究で報告されています(オールオン4)。一般に、オーバーデンチャーや部分的なインプラントを今の入れ歯を使いながら進める場合は、手術のあとしばらく入れ歯を外し、その後は入れ歯の内側を柔らかい材料で調整して使うことが多くあります。当院での進め方は診断のときにご説明します。
- Q. 入れ歯をインプラントで留めるオーバーデンチャーとオールオン4で迷っています。何で決めればよいですか?
- A. 毎日の手入れで入れ歯を外して洗えるほうがよいか、取り外さない歯がよいかが一つの目安です。そのうえで、上あごか下あごか、骨の量と費用を比べます。
- Q. 保険は使えますか?
- A. インプラントを使う方法は、どれも原則として公的医療保険の対象外の自由診療です。保険の入れ歯の調整・修理・作り直しは、当院でも行っています(志木の入れ歯)。年間の医療費が10万円(総所得金額等が200万円未満の方はその5%)を超えた場合、医療費控除の対象になることがあります(治療目的の矯正・インプラント等。美容目的は対象外)。詳細は税務署または国税庁の案内をご確認ください。
- Q. 高齢で持病もありますが、検討できますか?
- A. 相談と検査は受けていただけます。治療できるかは、骨の量、持病とお薬、毎日の手入れと定期的な通院を続けられるかを見て、必要に応じて医科の主治医とも相談して判断します。
- Q. 相談した日に、治療を受けるかどうかを決める必要はありますか?
- A. ありません。考えられる方法、総額、期間、主なリスクの説明を受けたうえで、ご自宅で検討していただけます。
参考文献・出典
- Thomason JM, Feine JS, et al. The McGill consensus statement on overdentures. Gerodontology. 2002;19(1):3-4.(2026年10月11日確認)。下あごの合意声明。
- Thomason JM, et al. The York consensus statement on implant-supported overdentures. Br Dent J. 2009;207(4):185-186.(2026年10月11日確認)。英国での再確認。
- Kutkut A, et al. J Prosthodont Res. 2018;62(1):1-9.(システマティックレビュー、2026年10月11日確認)。下あごの噛む能力・生活の質・満足度と、上あごの研究の少なさ。
- 日本補綴歯科学会『令和6年度第2回専門医研修会 抄録集』(2024年、2026年10月11日確認)。上あごと下あごの根拠の違い。
- Goodacre CJ, et al. J Prosthet Dent. 2003;90(2):121-132.(2026年10月11日確認)。留め具の調整・修理と、上あごでの脱落。
- 日本補綴歯科学会『リラインとリベースのガイドライン』(2007年、2026年10月11日確認)。あごの土手の変化とリライン・リベース。
- 日本歯科医師会「入れ歯」、日本補綴歯科学会「補綴歯科なんでも質問箱」(2026年10月10日確認)。入れ歯の裏打ち・作り直しと、インプラントが手術と自由診療であること。
- 日本口腔インプラント学会『口腔インプラント治療指針2024』(2026年10月11日確認)。歯を失った後の骨の変化、下あごの神経、全身状態の確認。
- 日本歯科医学会 編『歯科インプラント治療指針』(厚生労働省サイト掲載)(2013年、2026年10月9日確認)。全身疾患・骨吸収抑制薬・抗凝固薬・喫煙への注意。
- Grandi T, Signorini L. Medicina (Kaunas). 2022;58(1):10.(2026年10月10日確認)。下あごのオールオン4での当日の仮の歯。
研究の報告は当院の治療成績ではありません。費用は当院の料金表(2026年2月〜・税込)にもとづく例で、実際の総額は検査と診断のうえで書面でお伝えします。
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この記事の監修

村井 亮介米国補綴専門医
米国で研鑽した補綴の専門性で、長く快適に使える歯をめざします。
担当分野: インプラント・オールオン4・審美補綴・セラミック
- 愛知学院大学歯学部 卒業
- インディアナ大学歯学部 補綴科 修士課程修了(M.S.D.)
- 米国補綴専門医(U.S. Trained Prosthodontist)
- 米国で3年間 臨床に従事
- ACP(米国補綴学会)会員
- AO(Academy of Osseointegration)会員
- ITI(International Team for Implantology)会員
- 日本補綴歯科学会 会員
公開日: 2026-10-11 / 最終更新日: 2026-10-13/ 監修: 村井 亮介(米国補綴専門医)
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