このたびは、当院でインプラント治療を受けていただき、ありがとうございます。インプラントは「入れたら終わり」ではなく、毎日のケアと定期的なメンテナンスで長く使っていただくものです。このページでは、長持ちのためのケア、注意したい「インプラント周囲炎」、保証を維持する条件をまとめました。
概要
インプラントを長く使うカギは、毎日の清掃と、当院が指定する間隔での定期メンテナンスの継続です。
- インプラントはむし歯になる?
- インプラント自体はむし歯になりませんが、周囲の歯ぐき・骨が「インプラント周囲炎」になることがあります。
- メンテナンスはなぜ必要?
- 周囲炎の予防と早期発見のためです。4ヶ月に1度のメンテナンスの継続は、ナイトガードのご使用とあわせて当院の保証(ともに5年)の条件にもなっています。インプラントオーバーデンチャーは、メンテナンスの継続だけが条件です。
- ナイトガードは必要?
- 歯ぎしり・食いしばりの力からインプラントと被せ物を守るために大切です。保証の条件です。
主な内容
- インプラント自体はむし歯になりませんが、周囲の組織が炎症を起こす「インプラント周囲炎」になることがあります。
- インプラント周囲炎は進行すると骨が失われ、インプラントを支えられなくなることがあります。予防が最重要です。
- 毎日の清掃(境目のケア)と、当院指定の間隔での定期メンテナンスが長持ちのカギです。
- 当院の保証は、フィクスチャー・上部構造ともに5年(4ヶ月に1度のメンテナンス継続・ナイトガード使用が条件)です。
- 違和感・出血・腫れに気づいたら、次の予約を待たず早めにご連絡ください。
基本情報
| 最大のリスク | インプラント周囲炎(歯周病に似た周囲組織の炎症) |
|---|---|
| 毎日のケア | 歯ブラシ+境目のフロス・歯間ブラシ |
| 定期メンテナンス | 4ヶ月に1度の間隔で継続(ナイトガード使用とあわせて保証の条件。インプラントオーバーデンチャーはナイトガードの条件なし) |
| ナイトガード | 就寝時に装着し、強い力から守る(保証の条件) |
| 保証 | フィクスチャー・上部構造ともに5年(4ヶ月に1度のメンテナンス継続・ナイトガード使用が条件) |
| 異常時 | 出血・腫れ・違和感は早めに連絡 |
インプラント周囲炎を知る
- インプラントは人工物のためむし歯になりませんが、周囲の歯ぐき・骨は天然歯と同じように炎症を起こすことがあります。これをインプラント周囲粘膜炎(歯ぐきの炎症)・インプラント周囲炎(骨にまで及んだ炎症)と呼びます。
- 天然歯の歯周病と似ていますが、インプラントの周囲は天然歯と歯ぐき・骨とのつき方が異なり、自覚症状が出にくいまま進行することがあるとされています。
- 進行して骨が失われると、インプラントを支えられなくなり、最悪の場合は撤去が必要になることがあります。
- 原因の中心はプラーク(細菌のかたまり)。つまり、毎日の清掃と定期的なプロのケアで予防できる可能性が高い病気です。
- 喫煙・歯ぎしりなどはリスクを高めるとされています。糖尿病などの持病がある方や心当たりのある方は、メンテナンス時にご相談ください。
(炎症の起こりやすさ・進行には個人差があります。気になる症状があれば診察で確認します。)
毎日のケア(セルフケア)

- 歯ブラシ: インプラントと歯ぐきの境目に毛先を当て、やさしくていねいに磨きます。強く磨きすぎる必要はありません。
- フロス・歯間ブラシ: 境目と隣の歯との間は、汚れが残りやすい場所です。サイズの合った歯間ブラシの選び方は、メンテナンス時にお伝えします。
- 仕上げ: 就寝前のケアは、特にていねいに行ってください。
- 気をつけたいサイン: 歯ぐきの出血・赤み・腫れ・口臭・噛んだときの違和感。気づいたら早めにご連絡ください。
定期メンテナンス(保証の条件)
- 当院では4ヶ月に1度のメンテナンスをお願いしています。この間隔を継続していただくこととナイトガードのご使用が、保証(フィクスチャー・上部構造ともに5年)の適用条件です。インプラントオーバーデンチャー(取り外し式の入れ歯をインプラントで留める方法)は、ナイトガードの使用を条件にしていません。
- メンテナンスで行うこと: インプラント周囲の検査(炎症・骨の状態)/かみ合わせの確認/専用器具でのクリーニング/セルフケアのチェックと指導
- 自覚症状がなくても炎症が始まっていることがあります。「痛くないから行かない」が、インプラントを失う一番の近道です。
- 歯の表面を強くする歯質強化クリーニング(30分13,200円〜・税込)を、残っている天然歯のケアとして組み合わせることもできます。予防
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ナイトガード(保証の条件)
- 就寝中の歯ぎしり・食いしばりは、インプラントの被せ物の破損や、周囲の骨への負担の原因になることがあります。
- インプラントには天然歯のようなクッション(歯根膜)がないため、力がダイレクトに伝わります。ナイトガード(就寝時のマウスピース)で守ることが大切です。
- ナイトガードの使用は保証の条件です(インプラントオーバーデンチャーを除きます)。破損・紛失・合わなくなった場合は作り直せますので、ご相談ください。
残っている歯も守る・整える
- インプラントを長持ちさせるには、お口全体の健康が土台になります。残っている天然歯のむし歯・歯周病ケアも、メンテナンスで一緒に行います。予防
- 銀歯や古い被せ物が気になる方は、セラミックへの置き換えもご相談いただけます。セラミック/被せ物の方へ
- 他の部位の歯を失っている・不安がある場合も、メンテナンス時にお気軽にご相談ください。インプラント
インプラントは何年もつ?
インプラントがどれくらい機能し続けるかは、お口の清掃状態、かみ合わせ、全身の健康状態、喫煙などの生活習慣によって個人差が大きくなります。同じ治療を受けても、日々のケアと定期的な受診を続けている方ほど、良好な状態を保ちやすい傾向があります。
埋入位置と人工の歯の形
インプラントの埋入位置や角度、上部構造(人工の歯)の形態は、噛む力のかかり方や日々の清掃のしやすさに関わります。ただし、長期の経過には個人差があり、設計だけで寿命を保証できるものではありません。
よくあるご質問
- Q. インプラントはむし歯になりますか
- A. インプラント自体はむし歯になりません。ただし周囲の歯ぐき・骨が炎症(インプラント周囲炎)を起こすことがあり、予防のためのケアとメンテナンスが必要です。
- Q. メンテナンスはどのくらいの間隔で通えばよいですか
- A. 4ヶ月に1度をお願いしています。この間隔の継続とナイトガードのご使用が、保証の条件にもなっています(インプラントオーバーデンチャーはメンテナンスの継続だけが条件です)。
- Q. メンテナンスに行かないとどうなりますか
- A. インプラント周囲炎の発見が遅れ、骨が失われてインプラントを支えられなくなることがあります。また、保証(ともに5年)の対象外となります。
- Q. ナイトガードは毎晩つけるのですか
- A. 就寝時の使用をお願いしています。歯ぎしり・食いしばりの強い力からインプラントを守るためで、保証の条件です。違和感がある場合は調整しますのでご相談ください。
- Q. 歯ぐきから血が出る・腫れている気がします
- A. インプラント周囲炎のサインの可能性があります。次の予約を待たず、早めにご連絡ください。
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この記事の監修

村井 亮介米国補綴専門医
米国で研鑽した補綴の専門性で、長く快適に使える歯をめざします。
担当分野: インプラント・オールオン4・審美補綴・セラミック
- 愛知学院大学歯学部 卒業
- インディアナ大学歯学部 補綴科 修士課程修了(M.S.D.)
- 米国補綴専門医(U.S. Trained Prosthodontist)
- 米国で3年間 臨床に従事
- ACP(米国補綴学会)会員
- AO(Academy of Osseointegration)会員
- ITI(International Team for Implantology)会員
- 日本補綴歯科学会 会員
公開日: 2026-06-10 / 最終更新日: 2026-10-14/ 監修: 村井 亮介(米国補綴専門医)
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参考文献
- 日本歯周病学会『インプラントの歯周病「インプラント周囲炎」について日本歯周病学会が解説します!』(ペリオブック、2025)
- 日本口腔インプラント学会『口腔インプラント学 学術用語集 第5版』(2024)
- 日本歯科医学会『歯科インプラント治療指針』(2013)
- 日本歯科医師会『インプラント』(テーマパーク8020、掲載年記載なし)
- 厚生労働省 e-ヘルスネット『歯間部清掃(デンタルフロス・歯間ブラシ)』(2021)
- Grandi T, Signorini L.『Rehabilitation of the Completely Edentulous Mandible by All-on-Four Treatment Concept: A Retrospective Cohort Study with Up to 10 Years Follow-Up』Medicina 58(1):10(2022)doi:10.3390/medicina58010010
確認日: 2026-10-10
