ブリッジが外れたり割れたり、支えにしている歯がむし歯や根の病気になったりして、作り直しが続くことがあります。当院では、原因が支えの歯にあるかブリッジ本体にあるかを確かめ、支えの歯を残しにくい場合はインプラントへの切り替えも並べて比べます。インプラント治療全体の考え方は志木のインプラントにまとめています。
作り直しが続くときに考えること
- 外れただけで支えの歯にむし歯や割れがなければ、作り直す前に、付け直しや補修ができるかを確かめるのが一般的です。
- 支えの歯のむし歯や根の病気が原因なら、治療してから作り直す方法と、抜けている部分をインプラントにする方法があります。支えの歯を残せない場合は、長いブリッジ、延長ブリッジ、部分入れ歯、インプラントから選びます。
- インプラントにしても作り直しがなくなるとは言えず、装着後も定期的なメンテナンスが必要です。
- 3本つながったブリッジの総額の例は、ジルコニアのブリッジ(支えの歯・抜けている部分とも1本あたり165,000円)で作り直す場合が495,000円、抜けている部分を標準構成のインプラントにして両側の支えの歯を被せ物にする場合が763,400円です(どちらも税込・自由診療。根の治療・骨造成などは別で、インプラントの例は仮歯代も別)。
作り直しが続くとき、最初に確かめること
研究のまとめでは、通常のブリッジは長く使われることが多い一方、使っている間にトラブルが起きることも少なくないと報告されています。主なきっかけは、支えの歯のむし歯や歯周病、ブリッジが外れること、支えの歯の根が割れること、材料の破損です。
- 支えの歯の側: 被せ物の境目のむし歯、根の治療をした歯の再感染、根の割れ、歯周病で歯を支える骨が減っている
- ブリッジ本体の側: 外れた、表面が欠けた・割れた、噛む力や歯ぎしりで負担が大きい、片側の歯だけで支える延長ブリッジになっている
外れた直後の対応は詰め物・被せ物が取れたときで説明しています。外れたブリッジは捨てずに保管し、相談のときにお持ちください。
支えの歯の状態によって、選べる方法が変わります
当院では、根の割れ、残っている歯の量、根の治療の状態、歯ぐき、歯ぎしり、これまでの作り直しの回数を確かめたうえで、次のように分けて考えます。
| 支えの歯の状態 | 考える方法 |
|---|---|
| ブリッジが外れただけで、支えの歯にむし歯や割れがない | 付け直し |
| むし歯や根の病気があるが、支えの歯を残せる | 支えの歯を治療してから作り直す |
| 支えの歯が割れている、残っている歯が少ない、歯周病で揺れが大きい、作り直しを何度も繰り返している | インプラントへの切り替えも並べて比べる |
失った歯が1本で両隣に歯がある場合、日本歯科医学会の資料では、ブリッジとインプラントのどちらかが優れるという根拠はないとされています。日本口腔インプラント学会の治療指針も、効果や副作用とあわせて、ほかの治療方法を十分に説明するよう求めています。3つの方法の一般的な違いはインプラント・入れ歯・ブリッジの違いにまとめています。
作り直すたびに、支えの歯に起きること
被せ物を作り直すときは、古いものを外して歯の形を整え直すため、削る範囲は前より大きくなることが多く、一度削った歯は元に戻りません。このため国際歯科連盟(FDI)は、詰め物や被せ物などの修復物全般について、交換する前に補修できるかを検討するよう求めています。支えの歯の根の治療についても、日本歯内療法学会は、治療を繰り返すほど歯を失う危険が高くなり、やり直しの治療は難しくなると説明しています。根の治療のやり直しは根管治療、被せ物の境目のむし歯は被せ物のアフターケアで説明しています。
素材を変えれば作り直しがなくなる、とは言えません。複数の歯をつなぐブリッジを比べた研究のまとめでは、素材によって起こりやすいトラブル(支えの歯のむし歯、表面の陶材の欠け、外れ)に違いがあったと報告されています。
ブリッジは抜けた歯の両隣の歯を削って土台にするため、その歯に負荷がかかります。支えの歯を1本失って片側の歯だけで支える延長ブリッジにすると、通常のブリッジより成績が下がり、研究のまとめでは第二の選択肢とすべきとされています。延長ブリッジでは、支えの歯の神経が働かなくなることが主なトラブルの一つと報告されています。
インプラントに切り替えるとき、元の支えの歯はどうなるか
ブリッジはつながった被せ物なので、抜けている部分をインプラントにする場合は、ブリッジを外し、支えにしていた歯にもそれぞれ新しい被せ物が必要になります。このとき当院では、元の支えの歯は1本ずつの被せ物にし、天然の歯とインプラントはつながないことを原則にしています。
支えの歯も残せないと言われた場合、抜くかどうかの考え方は抜歯と言われた方へで、抜いたその日にインプラントを入れる方法は抜歯即時インプラントで、骨が足りない場合は骨造成・歯周外科で説明しています。インプラントのほかに長いブリッジや部分入れ歯を選ぶこともでき、入れ歯については入れ歯で説明しています。
費用の比べ方
3本つながったブリッジを例に、税込で計算すると次のとおりです(どちらも自由診療)。
- ジルコニアのブリッジで作り直す場合: 495,000円(支えの歯2本と、抜けている部分の人工歯1本を、それぞれ1本165,000円として計算。仮歯代はかかりません。期間は型取りから装着まで、通院3回・約3週間が目安)
- 抜けている部分をインプラント1本にし、両側の支えの歯を1本ずつの被せ物にする場合: 763,400円(インプラント495,000円+1本ずつの被せ物の料金で計算したジルコニアクラウン(形成・セット料金込み)134,200円×2本。仮歯を使う場合は別)
実際の総額は、検査と診断のあとに書面でお伝えします。保険のブリッジは、保険で作り直せる場合もあります。条件は受診時にご説明します。
| 項目 | 費用 | 補足 |
|---|---|---|
| インプラント1本(標準構成) | 495,000円〜 | フィクスチャー198,000円+チタンアバットメント121,000円+ジルコニアクラウン ベーシック176,000円 |
| 元の支えの歯の被せ物(1本) | 134,200円〜 | 素材によって異なります。ジルコニアクラウンまたはe-maxクラウン132,000円+形成・セット料金2,200円の場合 |
| 再根管治療 | 132,000円 | 自費で行う場合。保険診療も選べます |
| ファイバーポストコア(土台) | 16,500円 | 自費で行う場合。保険・自費の扱いは診断のときにご説明します |
| ナイトガード | 33,000円 | 歯ぎしり・食いしばりへの対策で、保証の条件の一つ |
| 仮歯 | インプラント11,000円/被せ物5,500円(被せ物は1歯あたり) | 使う場合。当日〜早い時期にインプラントに仮歯を付ける場合の料金は、診断のときにご説明します |
| 抜歯 | 保険診療 | はじめからインプラントを別の日に入れる予定で抜く場合 |
| 自費抜歯 | 単純抜歯6,600円/複雑抜歯16,500円(1本あたり) | 抜いた日にインプラントを入れる予定で抜く場合(当日の埋入を見送った場合も同じ) |
インプラントの部品ごとの料金と選び方はインプラントの費用と内訳にあります。保証は当院で自由診療で装着したものに限り、期間は天然の歯を支えにしたセラミックのブリッジ5年、セラミッククラウン5年、インプラント5年です。4ヶ月に1度のメンテナンスの継続とナイトガードの使用が条件です。対象外となる場合と条件は保証についてにあります。
治療内容・費用・期間・リスクについて
- 治療内容
- ブリッジの作り直し、または抜けている部分をインプラント(あごの骨に人工歯根を埋め込み、骨と結合させてから土台と人工の歯を取り付ける外科治療)に切り替え、元の支えの歯にセラミックの被せ物を装着する治療です。支えの歯の状態によって、根の治療のやり直し、抜歯、骨造成を伴うことがあります。
- 費用(税込)
- 3本つながったブリッジの総額の例は、ジルコニアのブリッジで作り直す場合495,000円、抜けている部分を標準構成のインプラント(495,000円)にし、両側の支えの歯をジルコニアクラウンにする場合763,400円です。仮歯代(ジルコニアのブリッジではかかりません)・根の治療・骨造成・ナイトガードは含まず、それぞれの料金は上の表のとおりで、骨造成は別途お見積りします。インプラント相談(CT撮影込)は無料です。抜いた日にインプラントを入れる予定で行う抜歯は、自費抜歯(単純抜歯)6,600円、自費抜歯(複雑抜歯)16,500円(いずれも1本あたり。当日の埋入を見送った場合も同じ)です。はじめからインプラントを別の日に入れる予定で行う抜歯は保険診療です。装着後の定期メンテナンスのうち、残っている歯の歯石取り・歯周病の管理などは保険診療で、1回3,000〜4,000円程度(3割負担の目安)です。再根管治療は保険診療も選べます。ファイバーポストコア(土台)の保険・自費の扱いは、診断のときにご説明します。保険診療と記したもの以外の金額は、税込・公的医療保険適用外の自由診療です。
- 治療期間・回数の目安
- 自費のブリッジで作り直す場合は、型取りから装着まで、通院3回・約3週間が目安です。インプラントは、人工歯根が骨と結合するまで数か月かかり、骨造成を伴う場合はさらに延びます。支えの歯の根の治療を先に行う場合は、その期間が加わります。通院は複数回です。装着後は4ヶ月に1度の定期メンテナンスがあります。
- 主なリスク・副作用
- 手術に伴う腫れ・痛み・出血・感染、まれに骨と結合しない(脱落する)こと、下あごの神経や血管の損傷によるしびれがあり、上あごでは上顎洞(副鼻腔)の位置にも注意が必要で、事前にCTで確認します。糖尿病・骨粗鬆症治療薬の使用・喫煙など全身の状態によっては、治療が適さない、または慎重な判断が必要な場合があります。メンテナンスが不十分だとインプラント周囲炎が起こることがあります。強い衝撃や歯ぎしり・食いしばりで、支えの歯の被せ物が欠ける・割れる・外れることがあります。根の治療をやり直しても支えの歯を残せない場合があり、延長ブリッジにすると支えの歯の負担が増えます。ブリッジを作り直す場合は支えの歯を削り直す必要があり、削った歯は元に戻りません。新たなむし歯や歯周病で、再び作り直しが必要になることがあります。経過には個人差があります。
相談のときにお持ちいただきたいもの
- 外れたブリッジ(外れている場合)
- 他院で撮ったCTのデータ
- いつ、何回作り直したかのメモ
- これまでのブリッジが保険診療か自費か
ブリッジの作り直しのご相談は、インプラント相談(CT撮影込、無料)でお受けしています。初回の来院でCTまで撮影できます。来院の前に、LINEで写真を送って相談することもできます。
ご相談・カウンセリングは無料/LINEでもお口の写真を送って無料で相談できます
無理におすすめしません / 相談だけでも歓迎 / 費用は事前にご説明
診断と治療を担当する歯科医師
当院のインプラント治療は、村井亮介(インディアナ大学歯学部 補綴科 修士課程修了〈M.S.D.〉、米国で3年間臨床に従事)が治療計画を監修しています。志木駅前院でインプラント手術、骨造成、抜歯と同時の埋入を担当するのは、村井亮介と院長の中村彩華です。経歴は歯科医師紹介でご確認いただけます。当院は東武東上線 志木駅南口 徒歩2分です。
よくあるご質問
- Q. 外れただけですが、この機会にインプラントにしたほうがよいですか?
- A. 支えの歯にむし歯や割れがなければ、まず付け直しを考えます。作り直しや切り替えは、歯を削る・手術をするといった元に戻せない処置を伴うため、先に外れた理由と支えの歯の状態を確かめます。接着ブリッジでは、外れても適合に問題がなければ再接着が推奨されています(日本補綴歯科学会のガイドライン)。何度も外れる場合は、噛む力や歯ぎしりも確認して、ほかの方法と比べます。
- Q. 支えの歯の根が割れていると言われました。どうなりますか?
- A. 割れ方によって歯を残せるかが変わるため、CTなどで状態を確認します。抜く場合は、その日にインプラントを入れられるかを周りの骨の状態で判断します。抜いた日にインプラントを入れる予定で抜く場合は、当日の埋入を見送っても、抜歯は自費抜歯の料金(1本あたり)のままで、インプラントの費用も変わりません。はじめから別の日に入れる予定で抜く場合、抜歯は保険診療です。抜いた当日から早い時期に仮歯を入れる方法もありますが、行える条件は限られます。歯がない期間をどう過ごすかは、抜く前の相談で確認してください。
- Q. ブリッジの一部だけをインプラントにできますか?
- A. 組み合わせによってはできます。たとえば3本つながったブリッジで支えの歯の1本だけを抜く場合、抜けていた部分と抜いた部分をインプラントにし、残った支えの歯を1本の被せ物にする方法があります。
- Q. 他院で入れたブリッジでも相談できますか?
- A. 相談できます。これまでの治療の良し悪しを判断する場ではなく、今の支えの歯とブリッジの状態から、次に選べる方法をご説明します。他院で入れたブリッジを当院で付け直す場合の費用は、状態を見てご説明します。
- Q. 保証があれば、支えの歯が悪くなっても無償で作り直してもらえますか?
- A. 支えの歯の変化が原因の場合は、保証の対象外です。当院の保証では「詰め物・かぶせ物そのものではなく、土台となる歯や歯ぐき・骨の状態の変化に起因するもの」と「治療時に予測できなかったお口の中の変化(新たなむし歯や歯周病の進行、歯根の破折、歯の移動など)」を対象外としています。保証期間を過ぎた作り直しは通常の料金です。外れたものの付け直しは、保証期間内は無償で、保証期間後は5,500円/1歯(税込・自由診療)、3本つながったブリッジは3本分の16,500円です。詳しくは保証についてをご覧ください。
- Q. インプラントにすれば、もう作り直しは必要なくなりますか?
- A. そうとは言えません。インプラントも、メンテナンスが不十分だとインプラント周囲炎が起こることがあり、装着後も定期メンテナンスが必要です。インプラントの保証にも、適用の条件と対象外となる場合があります。条件は保証についてでご確認ください。
参考文献・出典
- 山形県口腔保健支援センター「インプラント」(発行年の記載なし): 支えの歯の負担
- 日本歯科医学会「歯科インプラント治療の問題点と課題等」作業班『歯科インプラント治療のためのQ&A』(厚生労働省委託 歯科保健医療情報収集等事業、2014年): 1本の欠損でのブリッジとインプラントの比較
- Tan K, Pjetursson BE, Lang NP, Chan ESY. Clin Oral Implants Res. 2004;15(6):654-666.: 通常のブリッジのトラブル
- Pjetursson BE ほか. Clin Oral Implants Res. 2007;18(Suppl 3):97-113.: 延長ブリッジの成績
- Pjetursson BE ほか. Clin Oral Implants Res. 2004;15(6):667-676.: 延長ブリッジの支えの歯の神経
- Pjetursson BE ほか. Dent Mater. 2015;31(6):624-639.: 素材によるトラブルの違い
- FDI World Dental Federation. Policy Statement: Repair of Restorations(2019年): 詰め物・被せ物などの修復物の補修と交換
- 日本歯内療法学会 ニュースレター vol.9(2022年)(共同通信PRワイヤー配信): 根の治療を繰り返すことの影響
- 日本補綴歯科学会『接着ブリッジのガイドライン』(2007年): 接着ブリッジの再接着(接着ブリッジに限った内容)
- 日本口腔インプラント学会『口腔インプラント治療指針2024』: ほかの治療方法の説明
参照日は2026年10月11日(日本口腔インプラント学会の治療指針は10月9日)です。Clin Oral Implants Res と Dent Mater の論文は、複数の研究をまとめたレビューです。研究の内容は当院の治療成績ではありません。
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この記事の監修

村井 亮介米国補綴専門医
米国で研鑽した補綴の専門性で、長く快適に使える歯をめざします。
担当分野: インプラント・オールオン4・審美補綴・セラミック
- 愛知学院大学歯学部 卒業
- インディアナ大学歯学部 補綴科 修士課程修了(M.S.D.)
- 米国補綴専門医(U.S. Trained Prosthodontist)
- 米国で3年間 臨床に従事
- ACP(米国補綴学会)会員
- AO(Academy of Osseointegration)会員
- ITI(International Team for Implantology)会員
- 日本補綴歯科学会 会員
公開日: 2026-10-11/ 監修: 村井 亮介(米国補綴専門医)
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