奥歯を1本失った方、またはこれから抜くことになった方に向けて、インプラント、ブリッジ、部分入れ歯の選び方と、志木駅前院での費用・期間の目安を説明します。
失った奥歯の位置によって、選べる方法が変わります
- 前後に歯が残っている奥歯(多くは第一大臼歯)を失った場合は、インプラント、ブリッジ、部分入れ歯のいずれも候補になります。
- 一番奥の歯(第二大臼歯)は、親知らずで支えられる場合を除いて通常のブリッジが作れないため、補う場合はインプラントか部分入れ歯を考えます。
- 一番奥の歯を1本失った場合、当院では補わずに様子をみる選択を説明することもあります。
- インプラントの前に、上の奥歯では上顎洞(鼻の横の空洞)までの骨の高さを、下の奥歯では神経までの距離をCTで確かめます。
- 当院で奥歯1本をインプラントにする場合、標準の組み合わせで被せ物までの総額の例は495,000円〜(税込・自由診療)です。骨造成、抜歯、仮歯などが必要な場合は別にかかります。
前後に歯がある奥歯と、一番奥の歯の違い
親知らずを除くと、奥の2本の歯のうち手前が第一大臼歯(前から6番目)、一番奥が第二大臼歯(7番目)です。その手前の小臼歯(4番目と5番目)も奥歯に含めることがありますが、ここでは大臼歯を1本失った場合を説明します(前歯の場合は前歯のインプラントをご覧ください)。
前後に歯が残っている場合(第一大臼歯など)
第一大臼歯1本を前後の2本の歯で支えるブリッジは、安定した形とされています。ただし、支えにする歯の歯ぐきや骨の状態がよいことが前提です。インプラントなら隣の歯を削らずに補えます。取り外し式でよければ、部分入れ歯も選べます。
一番奥の歯を失った場合(第二大臼歯)
後ろに支えになる歯がないため、親知らずが残っていてブリッジの支えにできる場合を除き、前後の歯で支える通常のブリッジは作れません。手前の第一大臼歯だけで支え、後ろへ張り出すように歯を付ける形(片持ちのブリッジ)は適切でないとされています。
片側の奥に歯がない場合を調べた小規模な研究では、インプラントのほうが部分入れ歯より噛む力と生活の質の評価が高かったとされていますが、研究が少なく、どちらがよいとまでは言えません。当院では、一番奥の歯が1本だけない方に、補わずに様子をみる選択肢を説明することもあります。
| 失った歯 | 候補になる方法 | インプラントの前にCTで確かめること |
|---|---|---|
| 上の奥歯(前後に歯がある) | インプラント、ブリッジ、部分入れ歯 | 上顎洞までの骨の高さ |
| 下の奥歯(前後に歯がある) | インプラント、ブリッジ、部分入れ歯 | 下あごの神経の管(下顎管)までの距離 |
| 上の一番奥の歯 | インプラント、部分入れ歯(親知らずで支えられる場合はブリッジも) | 上顎洞までの骨の高さ |
| 下の一番奥の歯 | インプラント、部分入れ歯(親知らずで支えられる場合はブリッジも) | 下顎管までの距離 |
志木駅前院では、この3つの方法のいずれも扱っています。見た目、手入れ、期間を含めた違いは、インプラント・入れ歯・ブリッジの違いで比べています。
上の奥歯と下の奥歯で、事前に確かめること
上あごの奥歯の上には、上顎洞という空洞があります。骨の高さが足りないままインプラントを入れると、上顎洞に穴があいたり(穿孔)、炎症が起きたりすることがあるため、CTで骨の高さを測ります。足りない場合は、上顎洞の底を持ち上げて骨を補う方法(ソケットリフト・サイナスリフト)を検討します。どちらも志木駅前院で行っています(難易度が極めて高い場合に限り、まれに提携の歯周病専門医に手術を依頼することがあります)。
下あごの奥歯の骨の中には、神経(下歯槽神経)が通る管があります。神経を傷つけると、唇やあごにしびれが出ることがあります。骨がやせていると神経までの距離が近くなるため、CTで距離を測ってから、インプラントにできるかを判断します。
ほかの医院で骨が足りないと言われた方は、インプラントで骨が足りないと言われたらに考え方と費用の例があります。
ブリッジと部分入れ歯の特徴
ブリッジは前後の歯を削り、つながった被せ物で補います。部分入れ歯は、隣の歯に留め金をかけて支える取り外し式で、留め金をかける歯には負担がかかります。どちらも手術はいりません。
奥歯1本の欠損を調べた後ろ向きの研究では、部分入れ歯を使っていた人で、隣の歯が残っていた割合がブリッジや補わなかった人より低かったと報告されています。ただし、もともとの歯の状態の違いが影響した可能性があり、入れ歯が原因とまでは言えません。
ブリッジと部分入れ歯は、当院でも保険診療で作れます。自費のブリッジは、支えにする歯の被せ物も抜けた所の人工歯も1本ずつ同じ額で数えます。金額と通院回数は、後の「治療内容・費用・期間・リスクについて」に載せています。自費の入れ歯は入れ歯・義歯、被せ物の素材はセラミック治療をご覧ください。
当院で装着したセラミックのブリッジ(天然の歯を支えにするもの)は、4ヶ月に1度のメンテナンス継続とナイトガードの使用を条件に5年の保証があります(保証についてにある対象外の場合を除きます)。入れ歯は保証制度の対象外です。
補わずにいた場合の変化と、決める時期
前後に歯が残っている奥歯を補わずにいた人を調べた研究では、隣り合う歯の間のすき間は最初の2年で最も大きく縮み、その後の変化はゆっくりで小さいものでした。別の研究では、すき間に隣り合う歯の傾きは時間とともに増え、下あごのすき間より後ろの歯が最も大きく動いていました。向かいの歯が伸びる量は、年数によって明らかには変わりませんでした。
すぐに決めなければならないわけではありませんが、変化の出方は失った位置や噛み合わせで違うため、急ぐ度合いは人によって変わります。すでに隣の歯が傾いている場合は部分矯正、向かいの歯が伸びている場合は削って形を整える方法や被せ物で調整する方法があり、歯の状態を見て説明します。抜くかどうか迷っている段階なら、抜歯と言われた方へも参考にしてください。
インプラントにする場合の費用の例
当院で奥歯1本をインプラントにする場合、フィクスチャー(人工歯根)、チタンアバットメント、ジルコニアクラウン ベーシックの標準の組み合わせで、被せ物までの総額は495,000円〜(税込・公的医療保険適用外の自由診療)です。部品ごとの料金、月々の目安、抜歯や骨造成で加わる費用は、すぐ下にまとめました。部品の種類を変えた場合の料金はインプラントの費用と内訳にあります。
保証はフィクスチャー・上部構造ともに5年(4ヶ月に1度のメンテナンス継続・ナイトガード使用が条件)です。骨造成を行った部位のインプラントも保証の対象ですが、ほかの部位と同じく、保証についてに記載の対象外になる場合(6項目。土台となる骨や歯ぐきの状態の変化によるものを含みます)は除きます。
治療内容・費用・期間・リスクについて
- 治療内容
- インプラント治療(あごの骨に人工歯根を埋め込み、骨と結合させてから土台と人工の歯を取り付ける外科治療)。骨が足りない場合は骨造成を併用することがあります。静脈内鎮静は志木駅前院では行っておらず、希望される場合は同じグループの別の診療所である RODIN DENTAL OFFICE(東京都港区)で鎮静下の手術を行います。鎮静の費用と主なリスクは静脈内鎮静でのインプラント手術に載せています。自費のブリッジは、前後の歯を削ってつながった被せ物で補う治療です。
- 費用(税込)
- インプラント1本の総額の例は495,000円〜(フィクスチャー198,000円+チタンアバットメント121,000円+ジルコニアクラウン ベーシック176,000円)、デンタルローンを使う場合は月々15,014円(36回払いの目安・支払総額の目安 約540,504円)です。月々の金額は、スルガ銀行のデンタルローン(金利5.8%)を36回払いで利用した場合の目安です。初回の金額は少し異なります。適用金利・回数・ご利用の可否は審査により決まります。 骨造成を併用する場合は、GBR 77,000円〜、ソケットリフト198,000円、サイナスリフト275,000円が加わります。抜歯は、埋入と別の日に抜く場合は保険診療、同じ日に抜く場合は自費の抜歯(6,600円、複雑な場合は16,500円)です。仮歯を入れる場合の費用(インプラントの仮歯は11,000円)と、静脈内鎮静を使う場合の鎮静の費用は別にかかります。装着後の定期メンテナンスのうち、残っている歯の歯石取り・歯周病の管理などは保険診療で、1回3,000〜4,000円程度(3割負担の目安)です。保証の条件になるナイトガードは33,000円です。自費のブリッジ(ジルコニア)は1本165,000円で数え、前後の歯で1本を補う3本分で495,000円です。ブリッジの仮歯代はかかりません。保険診療と記したもの以外の金額は、いずれも税込・公的医療保険適用外の自由診療です。
- 治療期間・回数の目安
- インプラントは、人工歯根と骨の結合を待つ期間を含めて数か月かかり、抜歯から埋入まで待つ場合や骨造成を併用する場合は、さらに延びます。通院は複数回で、期間と回数は診断時に説明します。自費のブリッジは、型取りから装着まで、通院3回・約3週間が目安です。
- 主なリスク・副作用
- 手術後に腫れや痛み、内出血、感染が起こることがあります。下の奥歯では神経の損傷によるしびれ、上の奥歯では上顎洞の穿孔や炎症が起こることがあります。骨造成を併用した場合は、補った骨が計画どおりに増えないことがあります。人工歯根が骨と結合しないことがあります。手入れやメンテナンスが不十分だと、インプラント周囲炎が起こることがあります。ブリッジでは支えにする前後の歯を削り、その歯に負担がかかります。ブリッジの被せ物が外れたり割れたりすること、支えの歯の根が割れることがあります。食いしばりや歯ぎしりがあると、被せ物や部品に負担がかかります。全身の状態によっては治療が適さない場合があります。経過には個人差があります。
ご相談・カウンセリングは無料/LINEでもお口の写真を送って無料で相談できます
無理におすすめしません / 相談だけでも歓迎 / 費用は事前にご説明
抜歯からインプラントを入れるまでの時期
抜歯してからインプラントを入れる時期には、抜歯と同じ日、数週間後、数か月後があり、骨の状態を見て決めます。抜いた日に入れる方法は抜歯即時インプラント、相談から装着までの流れはインプラントの治療の流れと期間をご覧ください。
相談の費用・持ち物と担当する歯科医師
インプラント相談はCT撮影込みで、費用は無料です。初回の来院でCT撮影まで行えます。他院で撮ったCTやレントゲン、見積書や治療計画書、お薬手帳があればお持ちください。そのCTのデータは当院での診断に使えます。データの受け渡し方法は事前にお問い合わせください。
志木駅前院でインプラント手術を担当するのは、村井亮介 歯科医師(米国補綴専門医/インディアナ大学歯学部 補綴科 修士課程修了〈M.S.D.〉)と中村彩華 院長です。経歴は歯科医師紹介でご覧いただけます。
インプラント治療全体の考え方は志木のインプラントにまとめています。当院は東武東上線 志木駅南口 徒歩2分です。
よくあるご質問
- Q. ブリッジとインプラントでは、どちらが長持ちしますか?
- A. 前後に歯が残っている1本の欠損では、ブリッジとインプラントの長期の生存率は同じくらいで、どちらかが優れるという根拠はないとされています。そのため、隣の歯を削るかどうか、手術を受けるかどうか、費用、保険が使えるかで比べることになります。
- Q. 奥歯のインプラントに保険は使えますか?
- A. 通常のインプラント治療は公的医療保険の対象外で、保険が使えるのは限られた場合だけです。保険診療で補いたい場合は、ブリッジや部分入れ歯が候補になり、当院でも作れます。
- Q. 抜いてから何年もたっている奥歯でも、インプラントにできますか?
- A. 年数だけでは決まりません。できるかどうかは、CTで骨の量を測ってから判断します。骨が足りない場合でも、骨造成を加えて検討できることがあります。
- Q. 手術は痛みますか?時間はどのくらいかかりますか?
- A. 手術は局所麻酔をして行い、麻酔が効いている間の痛みは抑えられます。術後に腫れや内出血が出ることがあります。手術の時間は本数や難易度によって約30〜90分で、当日にお帰りいただけます。
- Q. 手術が不安です。鎮静を使って受けられますか?
- A. 志木駅前院では静脈内鎮静と笑気による鎮静は行っていません。静脈内鎮静を希望される場合は、同じグループの RODIN DENTAL OFFICE(東京都港区)で手術を受けていただきます。費用と主なリスクは静脈内鎮静でのインプラント手術をご覧ください。
- Q. 来院する前に、写真だけで相談できますか?
- A. LINEで写真を送って相談できます。ただし、骨の量や神経・上顎洞までの距離は写真ではわからないため、方法はCTで確かめてから決めます。
参考文献・出典
- 日本歯科医学会 編『歯科インプラント治療指針』(厚生労働省サイト)(2013年、2026年10月11日確認)。隣の歯を削らないこと、奥歯での神経損傷・上顎洞の穿孔、治療法の決め方。
- 日本歯科医学会 作業班『歯科インプラント治療のためのQ&A』(厚生労働省サイト)(2014年、2026年10月11日確認)。ブリッジとの比較(②Q4)、部分入れ歯との比較(②Q3)。
- 日本口腔インプラント学会『口腔インプラント治療指針2024』(2026年10月11日確認)。骨がやせた奥歯での下顎管・上顎洞のリスク。
- 『ブリッジの考え方2007』(北海道厚生局掲載資料)(2026年10月11日確認)。大臼歯のブリッジの形。
- Gragg KL, ほか. J Dent Res. 2001(PMID 11759014)(2026年10月11日確認)。補わなかった場合のすき間の変化。
- Petridis HP, ほか. Eur J Prosthodont Restor Dent. 2010;18(2):78-83.(2026年10月11日確認)。隣の歯の傾きと向かいの歯の変化。
- Aquilino SA, ほか. J Prosthet Dent. 2001;85(5):455-60.(2026年10月11日確認)。補い方別の隣の歯の経過。
- 日本口腔インプラント学会「よくあるご質問」(2026年10月11日確認)。歯を失ったときの不具合、保険適用、期間。
研究や資料の内容は論文・公的資料の報告で、当院の治療成績ではありません。費用は当院の料金表(税込)にもとづく計算例で、実際の総額は検査と診断のあとにお伝えします。
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この記事の監修

村井 亮介米国補綴専門医
米国で研鑽した補綴の専門性で、長く快適に使える歯をめざします。
担当分野: インプラント・オールオン4・審美補綴・セラミック
- 愛知学院大学歯学部 卒業
- インディアナ大学歯学部 補綴科 修士課程修了(M.S.D.)
- 米国補綴専門医(U.S. Trained Prosthodontist)
- 米国で3年間 臨床に従事
- ACP(米国補綴学会)会員
- AO(Academy of Osseointegration)会員
- ITI(International Team for Implantology)会員
- 日本補綴歯科学会 会員
公開日: 2026-10-11/ 監修: 村井 亮介(米国補綴専門医)
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